古本屋の始めかた:神奈川古書組合より

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読書と古書収集の趣味が高じて、古書店開業に魅力を感じていたところ、 ネットで古書開業セミナーの存在を知りました。 具合がいいことに、住まいの神奈川地区の古書組合が開催しているとのことで、 そういったセミナー参加の経験がないにも関わらず躊躇する事無く応募しました。 参加するにあたって、漠然と抱いていた古書店を営むということを、 もう一歩踏み込んで考えてみましたところ、 好きで買っていた古本は、販売する立場側にぐるっと半回転して眺めると、 それは提供する商品であり、仕入れ品なのだということをしみじみ思い至りました。 そしてセミナーに参加し、まずありがたかったのが、 実際古本屋を経営されている古書店主さんを4人で講義して下さったことです。 皆さん見事にカラーが違い、それぞれの特色を活かした経営をされており、 (商材であったり、地理的なこと、買取の方法、専門分野のアピールなど) 古物商の免許と組合の利点を工夫して、自由に運営されていると感じました。 古本屋としてのマニュアルがあったうえで、プラス自分なりのアイデアで勝負されており、 今回のセミナーは、その基本の組合を使った利点の説明を丁寧に教えて頂きました。 あとは、自分でアイデアを産み出すことと、 「古本が好き」と「古書店を経営する」ふたつの心構えを同居さす必要を感じました。 現在はサラリーマンとして就業しており、古書店経営は自分の理想でもありますので、 大胆な判断のもと、慎重に進めていきたいと思います。 ご講義ありがとうございました!次回のセミナーも参加するべく調整中です。 N(男性40代)

下記の内容にて5月度の古書店開業セミナーを実施致します。
費用は無料ですのでご参加をお待ちしております。


日時: 5月29日(金曜日) 14:00~16:00 (要予約)
場所: 神奈川古書会館 3F会議室

今月のテーマは「古本の値付けはどうしているの?」です。

4月のセミナーの続きとして今回は値付けの方法をテーマに致しました。
古書は新刊本では無いので定価がありません。ですので値付けは店主の思惑・個性が出る分
でもあります。
今回は、現役の古書店経営者数名で皆様が疑問に思うような下記内容を取り上げて意見交換・
報提供をして行きます。


・ アマゾンマーケットプレスで1円本はいくらで売るの?
・ 定価以上で売る本もあるの?
・ 値下げもするの?
・ 古本の原価率はどれくらいなの?
・ 綺麗な本と状態の悪い本の値段差はつけるの?
・ その他 ご参加者のご質にお答えしながら進行します。


① 古書書店開業のビジネス形態(実店舗・ネット・催事)
② 組合組織・入会メリット・入会方法
③ 「古本の買取はどうするの?」(数名の組合員が参加致します。) 
④模擬入札の体験・実際の入札風景(youtube)
⑤ 質疑応答
⑥交換会会場見学

『参加方法』

*申し込みのための必要情報
・お名前
・ご住所
・現在の状況(例:勤めながらネットで古書を販売している。古書店を専業に検討中)
・電話
・メールアドレス

*お申し込みは下記のどちらかでお願い致します。
メール
kanagawa_kosho@bg.wakwak.com

電話
045-322-4060  (月または金のみ 10:00~17:00)

香博堂オンライン



 私は、前職までかれこれ20年近く、建設業の施工や管理を行う会社の社員として働いておりました。

現場での作業はあまり苦ではありませんし、給料もそこそこ。

しかしながら、体が資本の商売です。

気が付くと私もあと10数年位で60歳。

「60歳まで続けられるかな・・。」なんて思っているときに、親父が倒れます。

命には別状なかったのですが、介護が必要で、母親だけでは心もとないと、実家の熊本から姉の住む福岡に引っ越すことになりました。

その時に処分に困ったのが、父の蔵書です。

親父の本を何とか処分するために、インターネットで調べてみると、

古本屋さんに本を売ってしまうのではなく、自分で本を売っている人が多数いることを知ります。

「よし、やってみよう!」

調べたことの見よう見まねで売りに出すと、1冊、2冊と売れていきます。

中には、買ってくださったお客様からも、「この本探していました。ありがとうございます。」

と感謝のお言葉をいただい方もいらっしゃいました。

「おもしろい!」

本を売ることが夢中になるのに、そんなに時間はかかりませんでした。



あれから2年。

「この年になって、これだけ熱中できるのなら、本職としてやっていきたい。」

と、今年になって会社を退職して、古本屋となる事を決意いたしました。

ただ、決意はしたものの、私には知識も経験も足りません。

そんな時に、古書組合でセミナーを開いている事を知ります。

しかも無料!(笑)

すぐに申し込みました。

セミナーが終わった後、「自分に足りない知識・経験を得るにはここしかない。」と感じ、組合に加入を決意。

現在に至る次第です。

これまでと同様、これからも日々勉強の日が続きます。

60歳と言わず、一生できる仕事にしたい。

そんな風に思っています。



最後になりますが、

このブログをご覧になられて、古書店開設に興味を持たれている方がおられれば一言。

セミナーには参加すべきだと思います。

セミナーの内容ももちろんですが、入札の会場を見るだけでも大きな刺激になるはずです。

時代の流れかとは思いますが、古書会館を自前で持っている日本の古書組合は、実はほとんどありません。

地元に古書会館がある。

それだけでも、大きなメリットですから・・・・・・・・・・・・・・(と思います。)

考える前に、是非ご参加ください。(笑)



香博堂オンライン 久保 博

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